機能回復のための体操

慢性的な腰痛の痛みを和らげるために

腹部ブレーシング

脊椎の安定化が目的です。そのために、主に腹筋と背筋をバランスよく適度に緊張させた状態を保つ能力をつけていきます。つまり、日常の活動でニュートラルペルビスを保つ際に、腹筋と背筋に力を入れることが、腹部ブレーシングです。

ニュートラルペルビス
脊椎を、中立的な位置にするものです。骨盤を前傾と後傾の中間に保ちます。痛みがあるときは、一番痛みの少ない姿勢にするのがポイントです。

手順

  1. 機能的範囲を探って、脊柱の中間位を見つける(ニュートラルペルビス)。
  2. 手のひらをおなかに、もう片方の手の甲を背中につける。
  3. 腹筋・背筋両方を同時に収縮させる。強さは、最大収縮の20%程度。
  4. 収縮の間、正しく呼吸する(腹式呼吸)。
  5. 姿勢を変えて、練習する。(椅子から立つ、座る、四つん這いになる、床の物を拾う、小さく足踏みする、等。)

10秒間の維持を、10回繰り返して練習します。姿勢を変えたりしながら、活動の最中に行えるようにしていきます。「コアが固まった」と感じられれば、正しく行えています。

ネコとラクダ

腰痛、腰部の硬直などのウォーミングアップに適しています。

手順

  1. 膝をついて四つん這いになる。
  2. 脊椎の完全屈曲から完全伸展へのサイクルを、ゆっくりとなめらかに繰り返す。
  3. 通常通りの呼吸で、運動を行う。

曲げきったと思ったら反りはじめて、反りきったとおもったら曲げはじめます。通常、5~6回行えば十分とされています。「腰部の硬直が緩和された」と感じられれば、正しく行えています。

カールアップ・上体起こし

亜急性、慢性の腰痛に対して行います。ただし、急性の椎間板疾患には行わないでください。脊柱管狭窄症による神経根圧迫や、腹筋の機能低下に対しても適しています。

手順

  1. 仰向けでニュートラルペルビスを見つけ、維持のために腹部ブレーシングを行う。
  2. 仰向けのまま、両肘を床につけて、両手を少しだけ背中の下に入れる。
  3. 片足の膝を曲げ、もう片足は真っすぐ伸ばす(骨盤と腰椎を固定して、ニュートラルペルビスを維持するため)。
  4. 肩甲骨のすぐ下のところから、頭と肩を(体幹を)持ち上げる。
  5. 脊椎一つ一つが床に着くのを感じながら、ゆっくり体幹を下ろす。体を持ち上げたときよりもゆっくりと体を下ろすのがポイントです。

以上を10回繰り返します。1セット最大10回までで、状態によって何セット行うかは変わります。「背中に負担をかけずに、腹筋が機能した」と感じられれば、正しく行えています。